最近の日記

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居心地
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ウィンドウギャラリー No.26 田中智之氏
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ピックアップ
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渦巻
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南洋堂のお店での日々の出来事や、
本についてのあれこれなど、店員の声をお届けします。


  21/11/13 Saturday   1112   


 居心地

先日のことですが、人類学者の友人の手伝いで、
とある教団の儀式に参加致しました。その場で
はもちろんダイレクトに感じましたけれども、
近頃は行く先々で「あなたを、あなただけを、
私(達)は気にかけています商法」にぶち当た
ります。これだけ横行しているということは、
勝率が高いということです。どうなんでしょう
ね、そんな世の中は。そこで提案です。不安に
なると他人に頼りがちな人も多いかと存じます
が、代わりに空間(建物や音楽)に救いを求め
るのがいいかと思います。自分一人で(も)、
心持が良くなる場所や曲を見つけることが大切
です。きらめきってやつですコンマリ的には。
って、もう古いか。いかがお過ごしでしょうか。

建築の、特に住宅の変遷は「『居心地の良さ』
の探求の歴史」といっても過言ではありません。
「居心地の良さ」は設計者の配慮・思慮の深さ
に比例するものではないでしょうか。つまりは、
住まい手の「感受性」と設計者の「人間力」が
ますます問われてきているのです。大変です。
うちはどんな本を置いたらいいのでしょうか。
考え甲斐があります。


表紙 

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  21/11/06 Saturday   1111   


 ウィンドウギャラリー No.26 田中智之氏

2008年に始まったNYD「ウィンドウギャラリー」
シリーズ。ガラスに0からお絵かきして頂くのは、
なんと7年ぶり!久々のこの感じ、胸躍ります。

今回のゲストは、建築家の田中智之さん。
「超建築パース 遠近法を自在に操る26の手描き
術(学芸出版社)」の刊行記念に描いて頂くこと
になりました。田中氏によるパース作品は、略し
て『タナパー』と呼ばれ大変親しまれていますが、
なんとガラスに描くのは初めてだそう。楽しみ!

ということで、通りに面した全面ガラスに白線を
引き始めますが、何しろ外が明るいから線が見え
づらい・・大丈夫かな?とヤキモキ。と、そんな
苦境もなんなくクリアしてゆく田中氏。
さすが、これがタナパー・・・・!

一本からスタートした「線」は、少しずつ少しず
つ増えていって、最終的には南洋堂のガラスに南
洋堂の図解が描かれるというマトリョーシカ的な
事態に。(ぜひ店の奥からガラスのパースと同じ
構図でご覧ください)
20年ぐらいいるのに、この店が新鮮に映る・・!

最後は、自身の経験(高校生の頃から南洋堂に通
って下さったとのこと!)並びに南洋堂スタッフ
にヒアリングした小話をも書き足してくださる田
中氏。なんだろう・・見てるだけなのに当方も参
加させてもらっているようなすごく楽しい気分!

ここで、描き始める前に田中氏に尋ねたことを思
い出しました。どのように描いているのか?決ま
った順序(例えばレイヤー毎とか)があるのか?
と。「うーん・・説明(言語化)できないなぁ・
・」と仰っていましたが、完成に至る様子を見て
いて納得できました。それは田中氏の手(頭)か
ら、あまりに自然に生み出されたものだったから
です。出来上がったものも勿論素晴らしいけれど
、そこに至る行為こそが「芸術」と呼ばれるべき
ものなのかもしれない・・と外からガラスを眺め
ひっそり独りごちました。

感動を与えてくださった田中智之さん、企画して
下さった学芸出版社の岩切さん、本当にありがと
うございました!



画像1 画像1 画像1 表紙 

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  21/10/21 Thursday   1110   


 ピックアップ

コピーの繰り返しで文化や総意がなんとなく生ま
れるのが世の常です。いかがお過ごしでしょうか。
急に寒いです。

人生は旅だ、なんていう話もありますが私の人生
の場合フィールドワークなのではないかと、ふと
思いましたので、今回のピックアップはそれにし
ました。「建築フィールドワークの系譜」では、
「フィールドワーク」とは単なる現場作業のこと
ではなく、その定義の根底には異文化への理解(
この場合、異文化とは外国だけを指すものではな
い)があるといいます。つまりは可能な限り冷静
に観察しつつ他者への理解に努めることが既に立
派なフィールドワークなのではないでしょうか。
(一番複雑怪奇なのは人間関係というわけです)。
元々が人類学におけるメインの方法論という「フ
ィールドワーク」ですが、建築においてもなるべ
く遠い未開の地で行うようなイメージがあります。
が、それとは別に今和次郎先生から脈々と受け継
がれる「路上観察」系もあります。
ともかくですね、愛着と冷徹さを併せ持ちながら、
身体と感性をフル活用できるような物事が見つけ
られましたら是非それを続け、設計の礎として頂
けましたら幸いです。


表紙 

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  21/10/09 Saturday   1109   


 予言

全部とは言いませんが、黒川氏の先見性といった
ら、それはもう的確であります。情報化社会にお
ける都市生活者(氏が「新遊牧騎馬民族」と名付
けたライフスタイル)は、自宅に加え自宅以外の
いくつかの自分の居場所をつないだネットワーク
全体を「家」と定義するだとか、歴史的な建築物
は単なる過去の様式の組合せでなく、関係の生み
出す意味を考慮した上で高度な創造性をもって保
存される(べき)だとか、建築は秩序から脱構築
され、より流動的で周囲の環境との関係を重視す
る「関係的」な建築となる、だとか(意訳)。

今や当たり前の光景や考えとなっているものです
が、これが書かれたバブル経済期当時は、おかし
なことを言う人だな、と思われていたやもしれま
せん。しかしながら「未来の画を描く」という建
築家然とした姿勢、というよりもむしろ、「これ
は私自身のライフスタイル」と言っておられるよ
うに、過去を学び(江戸の生活)、現在と照らし
合わせ思索し、それを自ら実践する姿勢が結果的
に予言めいた思想となったのであります。
わかりやすいので現在やら過去やら未来やらとい
った言葉を使ってますけれども、結局それらは人
間が作り出した便利な概念にすぎませんので、白
黒きっちりではなく縦横無尽に行き交うこと(ま
さしく黒川氏のように)が人や物の行く先なのか
なと、思います。


表紙 

written by SN  


  21/09/11 Saturday   1108   


 渦巻

何やら生き急いでいるとしか思えない近頃の自分
は、動きの緩急が激しいゆえにできる、現れては
消える渦潮のひとつひとつに巻き込まれないよう
慌てて飛び跳ねながら終わりなきステップを踏ん
でいる感じです。要は鳴門海峡にいる気分です。
皆様はいかがおすごしでしょうか。

渦巻きといえば、江戸。内藤昌氏の御言葉を借り
れば「この渦巻状の都市形態は、自然の地形をす
ぐれた土木技術をもってまことに巧妙に改造させ
たものであって、江戸以外にあまり類をみない」
とのこと。そうだったんですね。
ちょうど昨日、新橋有楽町辺りを通りかかってみ
ますと、もちろん江戸時代とは様相が違うので、
ここは砂州だったんだよなぁと浸ることもできず、
また埋め立てには南洋堂近くの神田山を切り崩し
て使ったようなので、足裏からゲニウスロキ的な
「気」を感じ取ることを期待して時折立ち止まっ
て集中したのですが、うまくいきませんでした。
元・神田山(今の御茶ノ水〜新御茶ノ水〜小川町
辺り?)を沢山歩いて修行を積もうと思います。


表紙 

written by SN  



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