カーンの教えは生きている…リチャーズ医学研究棟、ソーク研究所、キンベル美術館、エシュリック邸など次々に傑作をおくりだし、一躍世界に名を馳せた20世紀最後の巨匠ルイス・カーン。著者とカーンの出会いは、大学の図書館で見たリチャーズ医学研究棟の一枚の写真だった。その衝撃に突き動かされた若き建築学生は、60年代のアメリカへ、カーンの下で学ぶためにペンシルバニア大学に留学する。今なお、建築を志す人たちに及ぼすカーンの影響力は大きい。そんなカーンの魅力の秘密はどこにあるのか。直に教えを受けたものでしか表せないカーンの素顔と、「私は始まりを愛する」「光と沈黙」など世界を魅了した言悦と創作の真実に迫る渾身の書下ろし。建築を教えるとは、学ぶとはいかにあるべきなのか。優れた建築家であり、長らく大学教授を努めた著者、香山壽夫の言葉は多くの示唆に富んでいる。 【写真・図版多数、詳細な年譜収録】
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