3月11日の震災は日本が抱えていた問題を顕在化させ、私たちはいきなり歴史の転換点に投げ出されてしまった。東北のさいせい、そして新たな日本の再編に向けて、これまでの何を改め、どこへ向かうべきなのか。2011年7月16日、著者の2人を司会に、山本理顕、島原万丈、大月敏雄、中村陽一、藤村正之、松原隆一郎、家成俊勝、松隈章、永山祐子、広井良典、山崎亮、大野秀敏をパネリストとして迎えたシンポジウムでの、熱い議論を収録した1冊。
■目次 はじめに
第一部 「生活者」のための社会デザイン-社会・地域・政治 ・住宅のあり方を問う ・住宅ストックの活用と仮設住宅 ・地元の人々の活動を支える ・経済中心の論理を変えなければ ・官でも民でもない組織の力 ・「消費者」ではなくて「生活者」 ・他人と共感できるコミュニティ ・復興までをどうやって暮らすか ・被災者には選択肢があっていい ・高齢化する都市のシミュレーション ・コミュニティづくりの戦略は「建築」
第二部 建築からはじめる-国土・都市・建築 ・「助け合って住む」ことへの見直し ・時代を加速させた東日本大震災 ・出直すために、問題を見定める ・消防隊員が80歳になる!? ・「使うこと」から「つくること」へ ・再分配の仕組みを考える ・求められる新たなアーキテクト像 ・集落から学ぶ技術 ・知恵を評価する社会 ・できるところから全体を変えていく
シンポジウムを終えて ・共感と共有の時代-文明の曲がり角に立って近代は平野を欲する 三浦展 ・「建築」から「3・11後の社会デザイン」を考える 藤村龍至
|
|