ピッキングや外国人犯罪の増加が報道され、防犯意識は高まる一方だ。地下鉄サリン事件や9・11は、テロへの警戒を促し、大阪・池田小の悲劇以後、学校も外敵の侵入を防ぐ要塞と化した。「より安全に、より均質に」。高まるセキュリティ意識が、「都市の浄化」を求める。一方で、監視カメラやスーパー防犯灯等のハイテク設備が設けられ、他方で地域住民による自警団が結成され、パトロール活動に力が入れられる。現代都市の悪意と善意を気鋭の建築評論家が読み解く。 ■目次 序 過防備都市とは何か/1章 情報管理社会の空間/2章 戦場としてのストリート/3章 要塞化する学校/4章 住宅という最後の砦/5章 テロリズムと都市
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