現代もっとも注目される建築家、レム・コールハース。その視線は、都市を分析し「本」にする。それらは現代都市に言葉をあたえ、自らの経歴を語らしめ、あるいは奇妙にも美しい建築物となって地面に立つことで、直接/間接に我々に大きなインパクトを残し続ける。コールハースとその仕事の検証を通して現代の我々を取り巻く世界について観察し、建築/都市論の可能性を再確認する。本邦初めての本格的特集。
■目次 対談 シニシズムとスノビスムの間で 磯崎新×浅田彰 コールハースを楕円的に読む 瀧口範子×五十嵐太郎
論考 ・コールハースと語るーシニシズムをめぐって 浅田彰 ・「ヴォイドの戦略」の可能性その同型性を通して 難波和彦+岩元真明 ・プラットフォームに向かう思考 レム・コールハース試論 松田達 ・傾いた柱ーレム・コールハースの五つの建築をめぐって 南泰裕 ・OMAのアーキテクトンー針と球、水平性と垂直性、あるいは不動性と可動性 堀井義博 ・Universe beyond Universal Spaceー「ボルドーの住宅」における三層の世界 ・ふつうではない建築のドキュメント 五十嵐太郎 ・書物と建築の間に「2」OMA/AMO関連書 秋山伸 ・不可避的な状況での楽観主義 白井宏昌 ・コールハースと設計プロセスー「グーグル的建築家」をめざして 藤村龍至 ・選択/淘汰の起こる場をいかに設計するか 濱野智史
OMA用語辞典 編=五十嵐太郎 コールハース主要著作解題 編=岩元真明 コールハース関連年表 渡辺宏樹
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