近年、伝統木造構法を見直す運動がおこる一方で、木質材料、金物などの開発やコンピューターの導入がすすみ、木構造は多様化の道を歩んでいる。その中で木造住宅の標準構法である在来木造構法の成立過程を洋風木造建築、木造の耐震化に対象を絞り、西洋の構法を学ぶべく伝来した建築書などの影響を検証しつつ、明治以降の変遷を具体的に辿った。
■目次 ・序 ・一章 明治前半の洋風木造建築に見る軸組構法 様式技術導入の流れ 基礎と土台 胴差・胴繋 筋違 壁下地 小屋組、その他 ・二章 建築家の様式軸組構法 明治後半の新傾向 新傾向の構法的特徴 西欧の建築技術書に見る木造建築とその影響 ・三章 震災と耐震木造技術 濃尾地震の衝撃 四つの耐震木造建築 壁の発見と方法的研究 耐震化の新たな方向 ・四章 和風真壁の筋違構法 外周壁の真壁筋違 両面真壁の筋違 ・あとがき
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