白井晟一の作風は、その特異・重厚な姿で名高い。彼はまた「縄文的なるもの」「豆腐」「待庵の二畳」等の名エッセーを持つ。本書は、この哲人建築家の四半世紀にわたる文章を著者自装本の形で初めて集成したもの。
■目次 無窓無塵 秋の宮村役場、おもいで、試作小住宅、地方の建築、K邸とその書屋について 煥乎堂について、原爆堂について、親和銀行本店、サンタ・キアラ館 親和銀行本店 懐霄館、無窓無塵、伝統の新しい危険、建築家は二の足を踏む 建築は誰のものか、華道と建築 日本建築の伝統
天壇 天壇、中国の石仏、縄文的なるもの、豆腐、めし、待庵の二畳、仏教と伽藍
芸 白磁の壺、硯、東洋のパルテノン、めがね、土の造型、幻の花、思索の空間 箸、京都、芸、古くなった言葉
発心 発心、カルロ・スカルパ特輯に寄せて、高田博厚、画蟲斎回顧、緒 日本にいた私の知らないブルーノ・タウトについて、ガウディの聖堂 書について、伊都内親王願文、骨董について
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