本書はアントニン・レーモンドが日本で活動した際に残した著作「詳細図集」をとりあげ、内容の解説をしたものである。また日本のモダニズムの形成には、レーモンドの作品と詳細図が大きく影響を与えたことを指摘し、レーモンドの作品の推移とともに、それらが前川國男・吉村順三ら日本のモダニズムへと引き継がれてゆく経緯を記している。すでにレーモンドの「詳細図集」は入手困難であり、貴重な図版が掲載されている。 ■目次 1章 「詳細図集」のこと/2章 詳細図集の語る原理/3章 進歩と洗練のプロセス/4章 詳細の語る沈黙とは/5章 詳細の「納まり」を超えて/6章 詳細図普及による効果/7章 それ以後の建築/8章 細部がデザインを変える/9章 レーモンドの周辺をめぐって/10章 細部に神が宿るか/付録-アントニン・レーモンド年譜、「詳細図集」目次と内容一覧、文献および展覧会、索引
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